2024年11月14日

STARBOOKSをご愛顧いただきましてありがとうございます。

本を制作する上ではかかせないモノクロ本文についてですが、データの作り方や印刷機の選び方について、考えたことはありますでしょうか。

モノクロ本文を制作していく上で、気をつけていただきたいことや、知っておいていただきたいことをまとめてみました。

|目次

  • データチェック時にオペレーターが気をつけていること
  • 本文用紙の特徴
  • <マット感優先機>と<再現性優先機>の違い
  • 結局どちらを選べばいいの? メリットデメリットは?
  • まとめ

|データチェック時にオペレーターが気をつけていること

STARBOOKSでは、お客様からいただいたデータを印刷機に送るデータにするために、データチェックを行っております。

  • モノクロ本文用のデータになっているか(RGBなどのカラーデータになっていないか)
  • →グレーの塗りなどを含む場合は、グレースケールモードでご入稿ください。

    モノクロ印刷用のデータをCMYKモードやRGBモードでご入稿されると、大変データが重くなってしまいます。

    また、こちらでグレースケールモードに変換いたします際に、若干グレーの濃さが変わる可能性がございます。どうぞご了承ください。

  • 特にトーン(モノクロ二値)を利用の場合、解像度が600dpiになっているか
  • →元々web用に描いていて解像度が低い、使用しているアプリの解像度が推奨解像度まで対応していない、など推奨解像度に満たない場合、やや粗く出力される可能性を了承の上、解像度を変えずにお送りください。

    また、備考欄にその旨をお書き添えいただくようお願いいたします。

    なお、解像度の低いデータの解像度を上げても画質は変わりません。

    ※グレースケールの場合は、モノクロ二値に比較して出力の荒さは目立ちにくいです。

    推奨解像度で作成できない こちらもご参照ください。

  • トーン(モノクロ二値)を使用してのご入稿の場合、モアレが出ないか
  • →トーンをご利用の場合、どうしてもモアレが出てしまう可能性があります。

    オペレーターも気をつけてデータチェックを進めてはおりますが、データ作成時に以下のページもご参照ください。

    トーン表現、モアレ こちらをご確認ください。

|<マット感優先機>と<再現性優先機>の違い

STARBOOKSのモノクロ印刷には、<マット感優先機>と<再現性優先機>の2種類あるのをご存知でしょうか。

お好みの仕上がりで印刷機をお選びいただけます。どちらを選んでも、追加料金はございません。

オフセットのような仕上がりをご希望の場合は<マット感優先機>を、

くっきりはっきりとした仕上がりをご希望の場合は<再現性優先機>を推奨しています。

ほかにも印刷特性がありますので、以下に記載しております。

ぜひ、参考にしてみてください。

<マット感優先機>

  • オフ墨に近い柔らかな黒の色
  • テカリが少ない
  • K10%以下の色は見えにくい
  • 綺麗にグラデーションが出ない恐れがある
  • グレーのベタ塗りには印刷機の特性上不向き(=モノクロ二階調での送信であれば、綺麗に出ます)

※テカリが少なくオフセットに似た質感が出ていますが、一方でグレーのベタ塗りがニガテ……。

ベタ塗り部分は擦れてしまったり、うまく色合いが出ないこともしばしばです。

ですが、テカリが少ないことから、特に小説など文章を長時間読んでも疲れない印刷の具合になります。

<再現性優先機>

  • 文字や線がフラットな仕上がり
  • 墨が濃い
  • マット感優先と比べツヤがあります(=ややテカリが出る)

※黒がくっきりと出ています。グラデーションやベタ塗りもしっかりと印刷が出ますので、イラストや漫画にオススメ!

ただ若干テカリがあるため、ページ数の多い文章ですと、目が疲れてしまうかもしれません。

|結局どちらを選べばいいの? メリットデメリットは?

<マット感優先機>と<再現性優先機>のどちらも、一長一短でどちらにするか迷いますよね。

STARBOOKSでは、小説などの文字データについては<マット感優先機>、漫画・イラストデータについては<再現性優先機>を推奨しております。

また、そのほかにも以下の場合には、それぞれの機種がおすすめです。

<マット感優先機>

  • 文字のテカリが気になる場合
  • オフセットに近い仕上がりが好みな場合

<再現性優先機>

  • 線の細さや、かすれが気になる場合
  • くっきり黒々した印刷が好みな場合

特に、小説などのデータを入稿される際、挿絵データを入稿される場合には、

 ・ページ数が多く、文字を読む際に疲れにくくしたい(=テカリが少ない)→<マット感優先機>

 ・挿絵の仕上がりを、くっきりと綺麗にしたい→<再現性優先機>

というように、お客様の間でも好みが分かれます。

どちらが自分の作成する本にあっているかを考えて、ご発注・ご入稿していただければと思います。

|本文用紙の特徴

STARBOOKSのオンデマンド印刷では、全部で19種類の本文用紙を取り扱っています。

それぞれご利用になるセットやお選びになられた印刷機の特性によって、選べる本文用紙が変わりますので、それに応じて選んでいただきたいです!

【キンマリSW系】

STARBOOKS標準の本文用紙。白色度の非常に高い上質紙です。安定した印刷品質を得られます。

迷ったらこれを選べば間違いなしです。

実はカラー本文にも「キンマリSW」は取扱いがございますため、カラーとモノクロで本文用紙を変えたくない方にもオススメです。

  • キンマリSW_70<オンデマンドノベルズ>のみ
  • キンマリSW_90<オンデマンドノベルズ>のみ
  • キンマリSW_110
  • キンマリSW_135<オンデマンドカスタム>のみ

【キンマリV系】

キンマリSWと比べ、かすかにクリームがかった目にやさしい色合いの上質紙です。

キンマリSWと比べるとメジャー感は薄れますが、ナチュラルな白なので、小説にも漫画・イラストにも。

小説・漫画混合のアンソロジーや合同誌にも良いと思います。

  • キンマリV_110K<オンデマンドカスタム>のみ

【淡クリームキンマリ系】

クリーム色の上質紙です。目にやさしい色合いですので、長時間紙面を見つづける小説など、文字ものの作品におすすめです。

小説同人誌といえば淡クリームキンマリと言わんばかりの王道な本文用紙です。

  • 淡クリームキンマリ_62K<オンデマンドノベルズ>のみ
  • 淡クリームキンマリ_70K<オンデマンドノベルズ>のみ
  • 淡クリームキンマリ_90K

【オペラ系】

コミック用紙です。厚さがある割に軽く、市販のコミックに近い仕上りになります。

柔らかい印象を与えるため、小説でも漫画でも人気の強い紙になります。

  • オペラクリームマックス_73K:<オンデマンドカスタム>のみ、<再現性優先機>のみ
  • オペラホワイトマックス_73K:<オンデマンドカスタム>のみ、<再現性優先機>のみ

【色上質系】

色数の豊富な上質紙です。作品に表情がプラスされます。

本文用紙に色がついてると……うれしい! ガラッと作品イメージが変わるため、推し色などがあればチャンスです。

  • 色上質_コスモス_特厚口<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_ラベンダー_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_水_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_白茶_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_銀鼠_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_アイボリー_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_さくら_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ
  • 色上質_若草_特厚口:<オンデマンドカスタム>のみ

【クラフト系】

クラフト系の本文用紙です。受ける印象がグッと変わります。

表紙用紙にはモダンクラフトやファーストヴィンテージなどを使って、全体に統一感を見せるのはどうでしょうか。

  • クラフトペーパー_プレーン_108K:<オンデマンドカスタム>のみ、<再現性優先機>のみ

|まとめ

STARBOOKSのモノクロ印刷について、理解が深まりましたでしょうか。

【文章がメインの場合】

・淡クリームキンマリ×<マット感優先機>

【イラストがメインの場合】

・キンマリSW×<再現性優先機>

上記が主流ですが、STARBOOKSではお客様個々人のこだわりをできるだけ再現したいと考えております。

特性を知りご自身で選ぶことによって、より良い作品ができると思います。

いろいろと、試してみてはいかがでしょうか。